
◯◯のメディアの氾濫?
近頃ではどこもかしこも「メディア」という言葉を使っています。ちょっとした個人発信のブログでも“◯◯を◯◯するメディア”などという説明が書いてあります。
こんな状況をみて、少し違和感を感じている人もいるのではないでしょうか?「そんな、メディアって大げさじゃない?」「ブログと何が違うのかな?」
メディアの意味とは
gooの国語辞書で調べてみると
メディア
1 媒体。手段。特に、新聞・雑誌・テレビ・ラジオなどの媒体。「マスメディア」「マルチメディア」
2 ⇒記憶媒体
とあります。インターネットやブログは「など」の中に含まれているのでしょうか?よく分かりません。
では媒体を調べてみましょう
媒体
1 一方から他方へ伝えるためのなかだちとなるもの。
㋐伝達などの手段。「宣伝広告の媒体」
㋑伝染病などを媒介するもの。「風土病の媒体となる生物」
2 媒質 (ばいしつ) となる物体。
「伝達などの手段」そうか、なるほどですね、腑に落ちました。
マスメディアだけがメディアではない
元々メディアと言う言葉が「マスメディア」に引っ張られてしまっていたように思います。公共の電波や、新聞、雑誌などある限られた、多くの人(マス)に向けた伝達手段を持つ組織だけを差すかのように、なんとなく誤った解釈をしていたんですね。
伝達手段という意味で言えば、DMだったFAXだって、それこそ町の看板だって、なんでも「メディア」です。誰にも遠慮すること無く、◯◯のメディアだよ!って宣言してしまえばいいということです。
「オウンドメディア」は広まった?
では、最近ちらほら聞かれるようになった「オウンドメディア」という言葉は、どう捉えたら良いでしょうか?「自社メディア」とか、もっと詳しく言うと「自社が所有し運営するWEBメディア」とも説明されています。「オウンド」は「所有する」という意味なので、このように呼ばれているのですが、実際のところ広く一般の方々には浸透していないように思います。だって日常会話で普通に使いますか?「オウンドメディア」って。
結局ホームページでいいじゃないの
じゃあ、みんなが知っている「ホームページ」で、いいじゃないか!とも思います。ただし、どうしても「ホームページ」と聞くと、初期のインターネット時代からあった、シンプルな作りのものを思い浮かべてしまうんですね。
ちなみに下記は有名な元NHK広報中の人、ツイッター@NHK_PRで知られる浅生鴨さんの、これぞ、ザ・ホームページだ!です。面白いですね(音楽が流れますので前奏をしばらく聴いてみて下さい)
浅生鴨のホームページ http://www.asokamo.com/
メディアって語尾に付くから、格好いい。なんか特別感がある。と感じる人もいるかと思いますが。大企業が何千万円かけて作るならまだしも、地域に根付いた中小企業が運営するものを、オウンドメディアと表現すると、ちょっと肩肘が張り過ぎかも知れませんね。
「オウンドメディア」、どうやって説明する?
例えば、東大阪で金属加工技術に定評がある町工場の社長さんが、オウンドメディアを始めた時、知り合いの社長さんに何といったらしっくりくるでしょうか?
A社長
「ウチのところでなあ、最近新しく“オウンドメディア”はじめてみたんや」
B社長
「何やねん「おんどメディア」って。河内音頭か?」
言い換え例1
A社長
「ウチのところでなあ、最近新しく“ホームページ広報”はじめたんや」
B社長
「へ〜、ホームページ広報かいな。前々から会社のホームページがあったやないか?」
こうなると、従来のホームページとどう違うのか、すこし話しがはずみそうですね
言い換え例2
A社長
「ウチのところでなあ、最近新しく“ネットで情報発信”はじめたんや」
B社長
「へ〜、ネットで情報発信かいな。前々からツイッターやらフェイスブックやら、色々やってたやないか?」
こうなると、SNSとは何がどう違うのか、すこし話しがはずみそうですね
言い換え例3
A社長
「ウチのところでなあ、最近新しく“見込み客獲得のためのコンテンツマーケティング”はじめたんや」
B社長
「へ〜、なんやワケの分らん業者に騙されてへんか?じゅうじゅう気をつけや〜、ほなさいなら」
あまりうまく伝わらなかったみたいですね。
オウンドメディアを運営するのは●●●
一言でずばっと表すのはなかなか難しいです。だからオウンドメディアという言葉だけが、一人歩きしているのかも知れません。そしてうまく他人に説明できないものだと、実際にやってみようと思わないのではないでしょうか?
そこで提案です
言い換え例4
A社長
「ウチのところでなあ、最近新しく“社内編集長”の担当を決めて、ネットで記事を発信してるんや」
B社長
「なんやアンタ、金属加工やめて、新聞社でも始めるんかいな?」
A社長
「ちゃうちゃう、これからは中小企業も情報発信が必要や、得意先に対しても、新規見込み客に対しても、それから金属加工業で働いてみたいいう若者に対しても、ウチの会社がこんなことしてる、こんな技術がある、こんや職人がおって、こんなこと考えてるって、身近に感じてもらうことが大切や。だからそういう情報を地道に発信するために、今までのホームページをちょっと替えて、記事にして広く読んでもらえるようにしたんや」
B社長
「記事っていうけど、そんな簡単に書けるんかいな?」
A社長
「最初は難しいけど、専門の会社に頼めば手取り足取り教えてくれるがな。それに普通の文字だけの記事やなくて、映像も使って分りやすく、伝わりやすくしてくれるから、なかなか頼もしいで」
B社長
「そんな会社、どこにあるんや?」
A社長
「大阪の映像制作会社、オプティモはんや。今度社長にも紹介したるさかいに」
B社長
「そうか、ほな、そうしてくれるか〜」
・・・ということを伝えたい記事でした・・・読んでいただきありがとうございました!