
今の子が知らない、写真の現像
最近ウチの子ども(13歳)に昔のカメラの話しをしました。
私「昔はなあ、写真を撮ってもすぐに見られへんかってんで」
息子「なんで?」
私「昔はフィルムのカメラしかなかったから、撮ったら写真屋さんに持って行って現像してたんや」
息子「現像?」
私「フィルムのままでは見られへんから、写真屋さんが暗い部屋でいろいろと作業して、見れる写真に変えることや、ちょっと違うけどプリンターで印刷するのに何日もかかる感じやで」
息子「へえ、不便やな」
私「そや、しかもフィルムは24枚とかをまとめて撮り切らないと現像に出されへんし、写真になって受け取っても何にも写ってなくて真っ白、とかいうこともあったんやで」
息子「え〜?(絶句)・・・」
デジカメ誕生、世界が変わった
私が最初にデジカメと出会ったのは大学生の時、友人が買ったソニーのサイバーショットの初代機DSC-F1でした。調べてみたら35万画素で値段が9万円近くしてたみたいです。
パシャパシャ撮ってすぐに液晶画面で見られる感動は、結構鮮明に憶えています。友人とどうでもいい部屋の写真を撮りまくって、まだそれほど品質がよくなかったインクジェットプリンターで印刷して、「すごい、すごい!」と興奮していました。
スマホの進化が止まらない
それから20年がたって、今スマホのカメラで2300万画素というえげつないモデルまで出ています(単純計算で画素数657倍)
これだけスマホ写真の画質が上がってくると、簡単にきれいな写真が撮れてしまいます。そこで中小企業の広報でよく見られるのが、社員さんや、時には社長さん自らがスマホで撮った写真を、SNSだけでなく、企業の公式サイトにもどんどん使っているケースです。
企業の情報発信の現場では・・・
今の時代、企業の情報をこまめに発信することは大事なので、これ自体が悪いのではありません。ただしやはりスマホで手軽に撮るのではなく、どうせ発信するのなら少し手間をかけて、カメラ専用機で狙って撮る写真の使用をおすすめします。
本来は通話したり、メールしたり、ネット検索をすることが目的のスマホに詰め込んでいるカメラ機能と、カメラだけを目的に開発された製品を同じ土俵で考えてはいけないと思います。スマホの画素数だけ多くても、受光部のセンサーが小さいと逆に画質が悪くなる現象もあります。見た目は同じでも拡大してみると精彩さがまったく違うこともあります。
この「一目見ただけでは分らないけど、受ける印象が何か違う」という小さな差をおろそかにしないことが大切です。何千人、何万人が目にする写真で、ビジネスに直結する場合はなおさらです。
一社に一人写真担当 一社に一台一眼レフ
正直言うと、スマホでも巧い人が撮れば、それなりにいい写真になるし、逆に一眼レフでも巧くない人が撮れば、イマイチな写真になってしまうのですが・・・理想的には写真が好きで、一眼レフを個人所有している社員に、会社広報用の一眼レフカメラを支給して、出来る限りその方の写真を重点的に使うようにしましょう。
そして写真にせよ映像にせよ、「この機会はとても大事だからどうしてもきちんと記録しておきたい」というシーンでは少し費用がかかってもプロに頼みましょう。その道でご飯を食べている人であれば、素人が撮るものとは違う結果を出してくれると思います。