Yahoo!と朝日新聞のズレの背景にあるのは?

面白いインタビュー記事が配信されていました。Yahoo!ショッピングで広告料を払ったお店の商品が検索の上位にくるのは、消費者にとって不利益になるので、該当する物には「広告」表示を付けるべきではないかという朝日新聞の主張。これに対するYahoo!の開き直りがすごい。
 
 
記事リンク:ヤフー執行役員「全て広告、ステマではない」 通販巡り

 
 

――サイト内にどんな広告を載せても「広告」と表記する必要はない、と考えているのか。
「全面広告にひとつひとつ広告表記をしないのと同じだ。むしろ、元々すべてが広告と言える中で、何かに広告の表記をつけたら、他の表記のないものは広告ではないのだと、利用者が誤解すると思う」

 
 
潔く、全てが広告だと言い切るYahoo!に対して、色々と細部を分析した記者がテクニカルな質問で攻めていますが、Yahoo!側の大前提が「全て広告」となっていたら話しはどこまでいっても平行線です。インタビューを受けているYahoo!の執行役員の方も朝日新聞の記者もまじめに質疑応答していますが、どこか噛み合っていない雰囲気が文面から伝わってきます。

 
 

新聞もテレビもインターネットも全てメディア(媒体)ですから、面白いコンテンツで人を呼び込んで、集めた広告料でメディア自体の収益を上げないといけません。
 
 

けれども、記事と広告が完全に分離できる新聞と違って、ショッピングモールサイトがそのルールに従って同じような論理で広告を扱うべきかと言われても、それは違うだろと言いたくなる気持も分ります。特に大手サイトは検索結果や顧客データを使い、ものすごいアルゴリズムを動かしてサイトを運用しているので、「これは広告の結果」「これは広告の結果ではない」と白黒はっきりさせる事がもはやできない状態になっているのではないでしょうか?
 
 

テレビでは、CMと番組が分かれているように見えますが、どうみても番組内で特定の商品やサービスを推しているようにしか見えないものもありますし、でもヤラセほどは問題視されている様子もないので、視聴者側はそこまで意識していないのかも?
 
 

結局、インターネットの出現でメディアも広告技術も多様化してしまい、あらゆる部分に、お金を払っているスポンサーの意志が埋め込まれている時代に変わったのだと思います。
 
 

小学校の社会の時間で「メディアは基本広告で成り立っているので、どこを見てもお金が絡んでいると思いましょう」という授業が必要かもしれません。
 
 

NHKだけはちょっと特殊ですけどね

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事